描きたいきもち
ここ何年もずっと描画は描かなかったのですが、
今年、自分のなかで”アートをやる”と決めたら、そのタイミングでご縁の美容師さまから「店を持つから絵を飾りたい」とお話を頂きました。
ぼくのなかでは今までの作品から聞いていたので描くことまでは考えていなかったのですが、その方が選ばれた描画系の絵がどちらも僕にとっては当時コンプレックスだったらしくデータが残っていませんでした。そこで、新たな絵を描くことにしました。
数年ぶりに画材屋さんを回り、額や画材をさがし、いざ描こうとすると自分の中で描くことへの恐怖感がでてきました。
ずっと描かなかったのは、”無心になって描く”というその集中力や、描きたい気持ちがなく描くことへのやるせない気持ちからでした。
ペンを持ち、描き始めるものの何かしっくりこない。
「”自分の絵”とはどんなものなのか?」
白い紙を眺めながら自分に問いかけていく。
ふと今まで描いた作品も見てみました。
自分のモチーフに多いいろんな”天使の絵”。“目を閉じた顔の絵”。
「なぜ自分はこういう絵を描くのだろう?」
そう絵に問いかけてみたとき、ふっと答えが解りました。
”描きたかったから”
衝撃でした。無心になって、ただ化学変化を求めて描いていたから
”これを描きたい”なんて思いが自分にあるとは思ってもいなかった。
けれど、それが描きたかったから描いていた。
そう感じた瞬間、ではいま自分は何を描きたいだろう?と問いかけたらすぐに解りました。
"家族を持った喜び"
それを描きたいんだ、と。
そして描き始めたら、一瞬で何枚も描けました。
涙が流れそうになりながら描きました。
初めて自分の望みを持ってそれを描けた、その喜びと
自分がそれほどまで家族を持った喜びを感じていたことを知った感動で。
そして生まれた作品。
『Family』です。
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